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朝は随分と寒くなって吐く息も白い。 先週の日曜日に買ってきたベージュのカーディガンを羽織って暖房を着ける。 一人暮らしの私の部屋には眠りに着いている男たち。 傍には無数のアルコールと出しっぱなしのゲーム。 毛布もかけずに寝たものだからみんな縮こまっている。 あ、佐助はちゃっかり自分のコートを引っ掛けてる。 政宗なんて眉間に深い皺、幸村は筋肉のついたお腹丸出し。 仕方ないので私のお気に入りのブランケットを3枚持ってきてかけてあげる。 佐助もコートだけじゃ寒いもんね。 小鍋に水を入れコンロにかけている間にさっと着替えを済ませる。 洗ったばかりのジーンズがひんやりと冷たい。 じゅわじゅわと音を立てているお湯をお気に入りのマグに注いでコーヒーを作る。 うん、いい匂い。 私はマグを傍に置いて小さな机の下に仕舞っておいたこげ茶の籠を引っ張り出す。 中には5,6玉の桃色の毛玉たち。 撫でると熟した綿の実を触っているみたい。 20センチばかり編んだそれの網目がきちんと整っていることを確認。 一目ずつ丁寧に糸を掬っていく。 ふわ、ふわ、ふわ、ふわ 桃色の柔らかい帯が伸びていく。 ピン、と糸が引かれた気がして顔を上げるとまだ夢と現を彷徨っている様な とろんとした目の幸村がごつごつとした長い指先で柔らかな桃色をつまんでいた。 しばらくすると、彼はようやく効き始めた暖房の暖かさに再び夢の世界へと帰って行く。 私は完成した方の糸が解けないようにして冷えかけたコーヒーを飲むことに専念した。 桃色の糸で可愛い男のひとが釣れました。 寝顔があまりにも幼く可愛らしいので糸を短く切り、彼の長い髪に結んであげました。 (07.10.28) |