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窓の向こうにものすごい勢いで群がる人をかき分けながら、購買のおばさんに元気良く手を挙げている彼が見える。 お昼どき、購買は早弁してしまった男子たちで溢れてしまうのが嫌で、私は一度も利用したことはない。 お母さんがお弁当を持たせてくれるし。 ああ、でも一番人気の「チョコマフィン」は食べてみたいかも。 「、何見てるの?」 「あ、ううん、なんでもないよ。ご飯食べようよ」 一番人気なんて無謀。女の私はあの人混みに入った時点で押し潰されてしまうだろう。何せ購買は男の戦場と化しているのだから。 私はあのチョコマフィンを食べれることはないだろうなあ、と考えながら彼は昼食を買えただろうかとふと思う。 「よく食べるし部活あるからお腹減りそう」 「え、何?」 「ごめん、なんでもないよ」 彼のことを考えていると無意識に声に出してしまうのは私の悪い癖だ。 「ごちそうさま」 「あれ、ご飯残すの」 「っごめん!私、今から委員会があるんだ」 「了解」 走って行った友人を見送って弁当箱を片付ける。 ダイエットをすると言ってお母さんにご飯を少なくしてもらったからちょっと物足りない。 やっぱり明日から辞めようかな。 「暇…」 特にすることもないので校内をぶらつく。 そうだ、屋上に行って時間潰すかな。 私はざわつく教室を横目に人混みをすり抜ける。 「殿〜!」 「幸村」 「よかった、殿を探していたのでごさるよ!」 「私?どうして?」 「殿にこれを!!」 茶色い紙包みを開けみると甘くて香ばしい匂い。 中身はまだ暖かさが残っている。 ちらりと彼を見ると嬉しそうにこちらを見ていた。 「えっと」 「先日一番人気を食べたいと言っていたであろう?」 私が黙っていると幸村は急に慌てて、殿はダイエット中であった!申し訳ない!と言ってうなだれてしまった。 「ううん食べるっ、ありがと。幸村」 あの時あんなに一生懸命だったのは私のためだったのかと思ってそれが無性に嬉しくてにこり、と笑うと彼は顔を真っ赤にしてうつ向いてしまった。 2人で屋上に上がって幸村はまだ食べてなかったお弁当を、私はまだ少し暖かさの残ったチョコマフィンを一緒に食べた。 もの欲しそうにしていた幸村にマフィンをちぎって口に入れてあげたら、顔がまた真っ赤に染まった。あぁ彼は、 最愛の友人 (07.08.03) |